秘境をぶっ飛ばせ!
今回紹介する作品は、特集【視聴率ベスト20】第4位の「秘境をぶっ飛ばせ!」です。
作品概要
インド北部・ヒマラヤ山脈に存在する「断崖絶壁」の過酷な道を、危険を冒し車を走らせる者たちを追った力作。標高3600メートル以上に孤立する山村・ガザに、生活物資を配達するトラックのドライバー。今でも車で到達するのはほぼ不可能といわれる村に4か月ぶりに帰郷する家族の旅路。あまりの臨場感に、彼らと共に旅をしているような感覚を味わえるでしょう。
見どころ
「大自然」と「車」が共存する不思議
ヒマラヤ山脈の岩肌に、爆薬で造った「道路」があります。孤立した山村に住む人々にとって、この道は街に繋がる唯一のライフラインです。そんな過酷な自然の中で疾走する車は、私たちが普段見ている車とは異質な存在に映ります。フロントガラスにはヒビが入り、車体を大きく揺らしながら前進する姿は、まるで勇敢な戦士のようです。
一緒に旅をしているような臨場感
12年間たった一人だけ、秘境の山村・ガザに生活物資を配達しているトラックのドライバー。助手席のカメラでとらえた彼は、自信と、緊張と、使命感に溢れていました。様々な角度で写しだす彼と愛車のトラックの旅からは、一緒に旅をしているような、リアルな息遣いが感じられます。
過酷な道のりを乗り越える「人々の絆」
季節が変わり、街での商売を終えて村に帰ろうと道を進む家族には、小さい子供もいます。過酷な旅路を乗り越えようとする彼らのエネルギーになっているものは、絆です。「おばあちゃんに会いたい」という子供の言葉をきいて、彼らの旅が成功することを祈らずにはいられません。
道は、人と人とをつなぐものです。私たちは、誰かと、社会とつながっていなければ生きていくことはできません。普段の生活で、当たり前のように道があり、どこまでも続いていることに、何の違和感も抱かずに過ごしている人は多いでしょう。しかし、道なき道を進む「ヒマラヤの綱渡り師」の彼らを見ると、道がつながっていることは、とても尊いこと、喜ばしいことなのだと痛感させられます。
そして、どんな環境でも「つながり」を絶やさない、私たち人類の力強さに、圧倒させられます。明日、何かが届き、誰かに会えることに、昨日までとは違う、何かを感じられるようになるのではないでしょうか。
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輪廻の少年
今回紹介する作品は、特集【視聴率ベスト20】でトップを獲得した「輪廻の少年」です。
作品概要
インド北部のラダック地方で、リンポチェ(チベット仏教の輪廻転生の高僧)となった少年と、彼の世話役を務める僧侶との心あたたまる純粋な絆を描いた作品。リンポチェの少年の葛藤と成長、それを温かく見守る僧侶の愛情に、心洗われること間違いなしです。雄大な自然の中で、運命に左右されながら、力強く生きる彼らの姿は、私たち自身の生き方にもエネルギーを与えてくれるでしょう。
見どころ
リンポチェの少年の二つの顔
少年は幼くして、チベット仏教の輪廻転生の高僧「リンポチェ」であると認められました。高僧とはいうものの、彼はあくまでも幼い少年です。学校へ行けば、仲間の子供たちと同様に無邪気で、弾けるように笑ったり、くしゃくしゃになって泣いたりします。しかし、袈裟を身に纏い、祭りに現れた少年は、神聖さすら感じさせる真っ直ぐな瞳で人々を見つめるのです。一体何が、彼に、このような表情をさせるのだろうか。その光景に、宗教がもつ神秘を感じざるを得ません。
世話役の僧侶の愛情
少年は、世話役を務める初老の僧侶と暮らすことになります。少年のために働き、経典を教え、共に暮らす僧侶の表情は、とても穏やかです。楽しいときも、苦しいときも、少年を見守ることができる幸せを噛みしめているような彼の姿からは、限りなく純粋な、無償の愛が伝わってきます。人を想うことの幸せと、いつまでも続くことのない儚さを感じさせる少年と僧侶の関係に、胸を打たれ、心が洗われます。
「リンポチェ」という生き方、葛藤、成長
リンポチェとしての力を失いつつある少年のため、僧侶は少年を連れてチベットにあるという前世の寺を目指し、インド横断の旅を始めます。自分は偽物かもしれない、役立たずかもしれない、という葛藤を抱え、旅をすることで知らなかった社会に触れた少年は、自分の人生に向き合い、成長していきます。二人は、チベットに辿り着くことが出来るのでしょうか。そして、旅の結末は――
少年の人生は、リンポチェとなったことで劇的に動き出しました。少年がなぜ、リンポチェになったのかは、誰にもわかりません。しかし、少年は自分の人生に向き合い、その上で、「より良いリンポチェ」になるための道を進もうとするのです。「前世」に振り回されるのではなく、彼は力強く自分の人生を歩んでいます。
彼の、そしてラダックの人々の生き様を目の当たりにして、ふと自身の生き方を顧みると、心の奥底から、ふつふつと湧き出てくるエネルギーを感じることができるでしょう。
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はじめに――「アジアンドキュメンタリーズ」との出会い
私がドキュメンタリー映画と出会ったのは、ごく最近のことです。
きっかけとなったのは、Twitterの広告で見つけた「アジアンドキュメンタリーズ」という動画配信サービスでした。
コロナ禍で家籠りが推奨されるようになってからもう随分経ちますが、その影響で様々な動画配信サービスを利用するようになりました。「アジアンドキュメンタリーズ」もその一つです。
このチャンネルの特長は、なんといっても、日本を含むアジアを舞台にしたドキュメンタリー映画のみを取り扱っているということでしょう。ドキュメンタリー映画、だけです。そんな専門チャンネルは、過去になかったのではないでしょうか。
ドキュメンタリー映画の魅力は、実際の社会の一面を、作家の感受性によって、感情表現豊かに捉えていることだと思います。映画を見ているのに、まるでその場にいるような臨場感、そして、映し出された感情のうねりに、押しつぶされそうになるのです。
現在、ドキュメンタリー映画というジャンルは、日本ではマイナーなものでしょう。アジアンドキュメンタリーズは、この現状を打破し、埋もれている優れたドキュメンタリー作品を発掘することを標榜し、厳選された作品を毎月配信しています。
さまざまな映像コンテンツが増える一方で、ドキュメンタリーを一度も見たことがない人が増えています。ドキュメンタリーが衰退しているのではないか。私たちには、そんな危機感がありました。人生を豊かにしてくれるはずの優れたドキュメンタリーが無数の映像に散逸し、埋もれさせることは大きな損失です。
(アジアンドキュメンタリーズ サービス概要より抜粋)
私は、このチャンネルの、ドキュメンタリー作品と社会に対する熱い思いに心を打たれました。正直、もっと早く知っていれば、という思いですが、毎月990円で配信中の映画が見放題ですので、興味深いものから見ていきたいと思っています。
そして、少しでも、興味を持つ人が増えれば、との思いで、慣れないブログを始めることにしました。せっかく、社会について考えるドキュメンタリー作品なのですから、たくさんの人が見た方がいいに決まっています。見た作品の感想を、ネタバレしない程度に綴っていきますので、参考にしていただければ、と思います。
Twitterでは、少しずつ注目されてきているようです。
アジアとドキュメンタリー好きにとって、https://t.co/vtJEVKD7dp アジアンドキュメンタリーズ
— 山谷剛史 新刊『中国のITは新型コロナウイルスにどのように反撃したのか?』 (@YamayaT) 2020年7月21日
はやばいわ pic.twitter.com/r4ZKJKegof
私が今小学生以上の親だったら、コロナによる在宅の間に #アジアンドキュメンタリーズ のサブスクに加入して世界のあらゆる問題について考えさせるな。受験勉強とかよりもよほど良い経験が出来ると思う。大人の私にも学びが多い。
— 京香@姉妹ママ (@MBAmama_Kyoka) 2020年5月9日
こんなサービスが月千円弱で提供されているなんて本当に素晴らしい。 https://t.co/UwRFr1qVIN
アジアンドキュメンタリーズのホームページはこちら↓です。
この社会に生きるすべての人へ。ドキュメンタリーを見てみませんか?